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December 20, 2012

商品が先か、お客さんが先か

毎週末にダウンタウンで開かれるファーマーズマーケット。

幼馴染で若い農家のジョンとジョージはなんとかここで成功し、商売を広げたいと頑張っている。

ジョンは、徹底的に美味しい野菜を作ることに全力を尽くし、少しでも味を向上させる努力を続けた。

ジョージは、人の流れの多い一番良いスポットを取るために、毎回早起きし、マーケットの運営のスタッフとのネットワーク作りに力を入れた。

半年後、ジョンは自分では最高と満足できる野菜を作り上げた。野菜作りに集中していたために、ファーマーズマーケットのブースは大通りから離れた場所になってしまったが、美味しい野菜さえあれば、客は自然と集まると信じていた。

ジョージは、ネットワーキングと早起きの努力が実って、大通りの一番目立つスポットに安定してブースを出せるようになっていた。ここしばらくは、そのブースの前を通る客層をよく調べて、一番求められている商品を選ぶことに尽力した。

自分の農園は放ったらかしなので、同じファーマーズマーケットの奥のほうでそれなりの野菜を売っている別の農園から大量の野菜を安くまとめ買いして販売することにした。

一方、マーケットの目立たぬスペースで、こだわり野菜を販売するジョンの元には、野菜の味がわかる一部のグルメ顧客が定着して、ジョンの野菜を賞賛して買ってくれるようになった。

さて、あなたはどちらを目指しますか?


ーー 一年後 ーー

客のトラフィックの多いスポットで、客の求める野菜を安く提供するジョージの野菜は飛ぶように売れ、周辺のブースにも同じ要領で商品を出し、どんどん売上を拡張して行った。

野菜の味にこだわるジョンは、天候や肥料に左右され、納得のいく野菜を十分に作ることができず、いつもギリギリの売上だが、納得の行く野菜を喜んで買ってもらえることに充実感を得ていた。




December 12, 2012

良くも悪くも期待を裏切らないのが良いカスタマ・エクスペリエンス

先輩の遠藤さんが、成功しているレストランにみるマーケティングについて素晴らしいブログ記事(遠藤吉紀のシリコンバレーでものつくりを考える » マーケティングの重要性を真剣に考えてみるべきだ!)をかかれていたのに影響されて、私もひとつ同じく成功しているレストランオーナーから学んだカスタマ・エクスペリエンスについての話を紹介させて頂きたいと思います。

初めて飲食店をオープンした人が陥る最大の失敗は、いじりすぎて壊してしまうことだそうです。十分な準備をして、これで良いと信じてスタートした以上、途中でむやみやたらに変えてはいけないということです。

オープンしたての頃はつい、日々の売上や御客さんの一言が気になり、味やメニュー、BGMからテーブルの配置まで色々と変えてみたくなるものですが、ここはぐっと我慢して、最低1年間は同じ味、同じメニュー、同じサービスを心がけること。

レストランで大事なのはリピーターを大切にすること。リピーターは何を求めてくるかというと、それは新しい発見ではなく期待通りの結果なのです。

前回の訪問の経験から、そのお店はこんな料金で、こんな味のこんなメニュー、こんなサービスが受けられるというインプットがあり、同じ経験をするために再訪するわけです。

世の中にゴマンとあるレストランの中で、みなさんは目的によって使い分けていると思います。パートナーとゆっくり食事したい時、気の合う仲間とわいわい騒ぎたいとき。こってり、ガッツリ満腹になりたい時、など用途に応じてレストランを選んでいるはずです。

そこで、その日の目的に調度良いレストランを選んで足を運んだら、メニューが変わり、内装が変わり、BGMまで変わっていたらどうでしょう?例えそれが良い方に変わっていたとしても、次回また別の用途でその店を選ぶでしょうか?また期待を裏切られるかもしれません。

常に美味しくなり続けることが可能であれば、それは変化ではあっても「行く度に美味くなっている」という点で期待通りと言えるかもしれませんが、難しい事です。逆に「味が不安定」という印象を与えてしまったら、よっぽどサプライズが好きな人で無い限り好んでリピーターにはならないでしょう。

良いカスタマ・エクスペリエンスとは、期待以上のサービスで感動してもらうことより、毎回裏切らずに期待通りのエクスペリエンスを安定して提供し続けることなのです。


Don't try to fix if it's not broken.





March 23, 2012

英会話に必要なのは「スルーしない力(りょく)」

アメリカに引っ越してもうすぐ11年。決して流暢ではないが、生活やビジネスに必要な程度の英語はできていると思っている。仕事上、日本人とアメリカ人の商談の場に同席することが多いのだが、英語による会話が通じるのに必要なのはボキャブラリーや発音などでは無く、「通じたい」「理解したい」と思う強さと、「わからなかった」「通じてないかも」をスルーできない「スルーしない力(りょく)」なのだとつくづく感じる。

多くの日本人、特に英語がある程度できる(と、思っている)ビジネス、セールス系の人に共通するのは、相手の話を全体で理解しようとして、細部で聞き取れないところや、わからなかった表現があってもそこで話しを中断せずに進めてしまう傾向だ。アメリカ人側が曖昧な表現などをして、横で聞いていて「え、今のちゃんと分かってる?」と心配になっても、この人達は、「Yes, Yes, Oh Yeah」などと相槌を打っている。でも、しばらく会話が続くと、ここを理解していなかったせいで話がずれてゆくというケースをよく見かける。

逆に、日本人側が喋るシーンでも、「あ、今の表現通じないんじゃないかな?」と、思って聞いていると、やはり相手側が「こういう事ですね?」と確認してくる。そこで、相手の理解との間にずれがあっても、この手の日本人は相手の誤解を面と向かって否定しにくいのか、「Yes, Yes」と言って話しを続けてしまう。

で、結果的にミーティングが終わって、日本語でフォローアップすると、実は重要なところを6割も理解していないし、相手にも通じていない、という現場を何度も見てきた。もちろん、自分にできる範囲ではその場で誤解を解くために「今のはこういう意味ですね?」とできるだけ口をはさむが、そうもいかないシチュエーションも多い。

一方、エンジニア系の人に多いのは英語自体はあまり流暢でも格好良くもないが、通じるまでしつこく食い下がるタイプ。わからない時は格好を付けずにしつこく理解できるまで聞き返し、こちらの伝えたい事もちゃんと伝わったと確信できるまで何度でも繰り返す。相手の言ったことを、自分の言葉で言い直して聞き返す。横からみていてもしつこいと思うほど確認を繰り返す。

このタイプの人の場合は、ミーティングが終わった後の理解度では、専門用語や業界を知らない私より、細部まで細かく理解できているケースが多い。

こうした両極端を見ていて思うのは、「伝えたい」という気持ちが強く、わからないのに分かったふりをしない「スルーしない力」の強い人の方が、ちゃんとコミュニケーションを成立させている一方で、発音や表現力にちょっと自信があって、話の流れを止めたくない人の方が全体で正確に伝わった情報量が少ないということだ。

そう考えると、初等教育で英語を十分に学んでいないが、会話で相手に合わせず常にマイペースな中南米の人の方が英語社会で力強く生きているのもわかるような気がする。

もちろん、この「スルーしない力(りょく)」は直接対話でしか有効でなく、多数を相手にした講演やテレビの英語を聞いたり、プレゼンテーションで発表するといった場ではうまくいかない場合もある。

一対一の対話なら、通じるまであきらめない根性があれば、英語力なんてちっぽけでも、最後には必ず通じ合えるという事だ。

仕事のミーティングの後に、アメリカ人が腹を割って話したがるのはいつも、英語が下手だけど、スルーしない力が強いタイプの方だ。




December 20, 2011

在米邦人のフェイスブック利用状況

facebook広告の便利な点の一つが、地域や年齢層で細かくターゲットを絞り込むことができることだ。広告のセットアップをする際に、現在設定している対象に実際に何人の利用者がいるかが参考データとして表示される。これを利用すると、特定の条件でのフェイスブック利用者数を知ることができるので、言語=日本語、地域=アメリカとした上で、在米邦人フェイスブック利用者の分布を調べてみた。

全米50州のうち、カリフォルニアが圧倒的に多く、全体の約三割がカリフォルニア在住。2位以降がニューヨーク、ハワイ、ワシントンと続く。男女比では女性が男性を上回っている。日本人(フェイスブック利用)が少ないのはバーモント州、ワイオミング州、サウスダコタ州で男女とも20人以下。

こちらは、在米邦人フェイスブック利用者の年代別男女構成比。年代別では30代が最も多い。

フェイスブックの言語設定をJapaneseとしている人がかならずしも日本人とは限らないし、日本人でも英語のみで利用している人も多いだろう。また、地域や年齢を正確に入力していない人もいるので、数値はあくまで参考にしかならないが、在米邦人向けのソーシャルマーケティングなどを行う際には参考になるのではないだろうか。




September 25, 2011

ごめん、名刺捨てちゃいました。

そろそろ正直に告白してもいいかと思いカミングアウトしますが、人から頂いた名刺を保管してません。

頂いてしばらくは机の上に置いていたり、ノートに挟んであったりするのですが、片付けのついでに捨ててしまいます。ごめんなさい。

人様の名刺をデザインするのを生業のひとつとしている身分で、失礼きわまりない話なんですが、どうも邪魔なんですよね。昔から整理がヘタクソなんで、アイウエオ順にならべでローロデクスに一枚ずつ入れたりとか無理だし、一時は引き出しのなかに輪ゴムでとめた名刺のスタックを沢山作っていたこともあったのですが、気がついてみるとこれらの名刺を掘り起こして参照することはほとんどありません。

ちなみに、捨てる前にスキャンしたりデータベースに移しているという分けでもなく、そもそもアナログ、デジタルともにアドレス帳というものを使った事がありません。せいぜいよくかける電話番号をiPhoneに登録しているくらい。

紙の名刺を探し出すより、ネットで探すほうがよっぽど速いし便利。自分のアドレス帳を見るより、ネットの情報の方が最新。知っている人ならfacebook/twitter/LinkedInのどこかで繋がっているから、用があればメッセージを送れば良いし。元々電話キライなので、こちらから電話しないし。

そもそも一般的な名刺に書いてある情報ってほとんど不要ですよね:

社名:会社に用があるなら覚える
名前:名前も思い出せないようでは名刺も見つからない
住所:郵便物を送ることはほとんどないし、出かける事もまずない。必要ならググる。
電話:かけない
ファックス:絶滅
email:すでにメールのやりとりがある場合が多い
WEB:ググる

さすがに、ネットワーキングなどで大量の人にあった後は、名刺を見ながらSNSで探したりするから、あえて言えば名刺が有効なのは48時間位。3日たったら、名刺みても誰だか思い出せない。

というわけで、ファックス、電話の次に(ひょっとしたら電話の前)名刺が絶滅してもいいんじゃないかと考えているコーサカでした。

多分、業種によっては違うんだろうなあとも思うけど。

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May 18, 2011

「ソーシャルメディマーケティング」という虚像

mcl

先日、SVJENのラウンドテーブルでソーシャルメディアについて話す機会があり、資料を準備しながら今まで自分の中で「もやっ」としていたものがはっきりしてきました。

「ソーシャルメディア」はビジネスを無駄な広告宣伝から開放し、有益なフィードバックを届けてくれるメディアである。

ということです。

マスメディアで急激に広告収入を失った広告代理店や、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)が便利になり、ウエブサイトで金儲けができなくなったウエブ屋が、次のネタとばかりに、「これからはソーシャルメディア」「ソーシャルメディアをこなさないと生き残れない」などと騒いでいるが、これに騙されてはいけません。

地元の商工会議所などで、地域のスモールビジネスのオーナーと話すと必ず決まって聞く愚痴があります。
「これからの社会に生き残るために、ウエブサイトを作れというので作った。次にブログをやれというので始めた。今度はtwitterとfacebookもやらないと置いて行かれるを言われている。これじゃ忙しくて本業をやる暇が無い。」

実は、ソーシャルメディアとはスモールビジネスをこの悩みから救ってくれるのです。

ソーシャルメディアとはビジネスがお金を払って宣伝をする場所ではなく、利用者どうしが情報を交換する場であり、ビジネスとしての本質の実力が問われ、「格好いいサイト」「最新のインターフェイス」が価値を失い、「お客様を大切にし」「満足できる商品、サービスを提供できる」ビジネスが正統な評価を得る場所なのです。

つい先日、地元で今まで素通りしていたレストランが、実はすごくウマイという事を発見し、twitterとfacebookで情報を拡散したところ、1週間の間にかなりの数の新規顧客をその店に送り込む結果になりました。そのお店には、facebookアカウントはおろか、ホームページすらありません。Yelpには高評価が集まっていますが、ビジネスオーナーとしてなんら介入していません。

それでも、「レストランとして美味しい食事を提供する」という当たり前の事をする事で、ソーシャルメディアを通じて今までには無かった新しい顧客を掴んでいます。

数年前まで、SEO屋といわれるヤクザな会社にお金を払うと、限られた期間の間、グーグル検索結果の上位表示を約束してくれました。本来有用な情報を提供したいグーグルとしては、徹底的にSEO屋の裏ワザを解析し、インチキが通用しないようにアルゴリズムを改善しています。おかげで、最近では、かなりの確率で、自分が求めていた情報を検索しやすくなっています。

ソーシャルメディアも同じで、お金のある企業が、一方的なマーケティングプロモーションで植えつけようとしているブランドイメージではなく、自分の信用する仲間たちが、そのビジネスをどう評価しているのかが、新しい評価基準となってきています。

smm

では、ビジネスはソーシャルメディアなんか無視して本来の仕事に専念すれば良いかというと、ソーシャルメディアにはもうひとつの側面があり、これを利用するのとしないのでは大きな違いが生まれます。

それは、ソーシャルメディアから得られるフィードバックです。

これまでは、自分のビジネスが世間でどのような評価を受けているのかをリアルタイムに把握するのは難しいことでした。アンケートを実施したり、聞き込み調査をしても、そこで得られるのは「生の声」ではありません。

しかし、ソーシャルメディアによって、利用者が自社の製品、サービスについてどのような情報を伝達、交換しているのかをモニタすることが可能になりました。これこそ、貴重なフィードバックとして製品、サービスの向上に取り入れてゆくべきです。

というわけで、もしあなたが自分の会社のtwitterアカウントを作るべきか、facebookページを作るべきか、と悩んでいるところだとしたら、それよりも先に、会社の製品やサービスは「人に伝えたい、自慢したくなるような満足、エクスペリエンスを顧客に与えているか」を自問し、もし少しでも不安があるのなら、ソーシャルメディアで語られている評価に耳を傾ける事から始めるべきでしょう。

以上は、スモールビジネスに焦点をあてたソーシャルメディアの活用についてです。ソーシャルメディアでのプレゼンスに十分なリソースを割くことができる大企業についてはまた、話しが違ってくると思います。

プレゼンで使用したスライドです。
いつものようにトーク中心のプレゼンなのでスライドだけみてもわかりにくいと思いますが、一応。





March 03, 2011

日本の学校も導入するべき

モンペからのしつこい電話にブチキレたオーストラリアの学校が用意した電話メッセージ。学校に電話するとこのテープが流れます。

プルルルル ガチャ

担当のスタッフにおつなぎいたしますので、次のオプションを最後まで聞いて選択してください。

子供の欠席の理由について、嘘をつきたいかたは 1 
子供が宿題をしなかった言い訳をしたいかたは 2 
当校の方針に文句を言いたい方は 3
当校のスタッフに罵声を浴びせたいかたは 4
子供に何度も持たせ、郵送もしたお知らせをについて、なぜ連絡がなかったかというご質問は 5
あなたのかわりに子供を育てて欲しいという方は 6
手の届く誰かを叩き、殴りたいという人は 7
今学年、三度目の担任変更の依頼は 8
通学バスについての苦情は 9
給食についての苦情は 0

学校も現実の社会の一部であり、子供の態度、学業、宿題について教師ではなく、努力をしなかった子ども自身が責任を持たなければいけないことを理解出来る方はそのまま電話を切って良い一日をお過ごしください。

これらのメッセージを他の言語で聞きたい方は、その言語が使われている国へお引越しください。

ありがとうございました。あなたの義務教育への関心に感謝します。





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