高坂悟郎:
(米)メディアクラフトLLC社長、二人の娘をアメリカ・カリフォルニアで育てながら、子供の教育、生活のなかでのインターネットのあり方について関心を持ち、その実態や環境についての情報を集めています。 連絡先:
kosaka (アットマーク)mediacraftlabs.com

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学校のネットワーク利用行動規範

毎年学校では新年度が始まる前に、Student Handbookが配られ、新学期の初日に必要なフォームに署名をして学校に提出することになっている。 訴訟社会アメリカだけに、子供を一人学校に通わせるために親と子供がサインしなければいけないフォームは10通をくだらない。 その中に学区が発行する学校でのコンピュータ授業についての行動規範「Technology Code of Conduct」というのがあり、学校で子供にコンピュータ授業を受けさせるには、これをちゃんと読んで「同意した(または、同意しない)」という書類にもサインが必要だ。

今回は、じっくり内容を読んでみた。 

まず冒頭で図書館利用の権利を引用し:

A person's right to use a library should not be denied or abridged because of origin, age background or views.

とした上で、インターネットの情報資源についても図書の延長と考え、その利用は児童に与えられた特権であるとしている。 そして同時に、インターネットの使用によって起きた損害については:

The school district makes no warranties of any kind, whether expressed or implied, for the service it is providing. The District will not be responsible for any damages suffered whileusing this system. These damages may include loss of data, or service interruptions caused by the system, or user error or omissions. Use of any information obtained via the information system is at the user's own risk.

と、学区はインターネットで得られる情報やサービスの内容について一切の責任を持たないこと、利用者が受けた損害についても一切責任を持たないことをまず明言している。

Email利用については、授業などで特別の目的が無い限り、個人のメールアドレスは発行しない、としており、インターネット利用時のプライバシーについては、ハッキリと

...that users have no expectation of privacy and understand that district staff may monitor or examine the use of all technological resources.

ネットワーク利用時のプライバシーは主張してはいけない、学区は利用履歴を含め全ての情報を監視、検閲することができるとしている。

ここまでは前置きで、この後に9か条からなる行動規範が続く。 以下は概略で実際にはもう少し細かい。

1.Acceptable Use
利用は学校の教育目的に限定され、個人的、政治的な目的で学校のハイテク機材を使用してはならない。 米国の法律に反する内容を送信してはいけない。 学区は全ての通信内容、利用履歴を監視することができる。

2.Privileges
PCやネットワークの利用は特別に与えられた権限であり、不正な利用があった場合はその権限を奪うことができるもので、生徒が主張できる権利ではない。 

3.Personal Responsibility
利用上、他のユーザの不正行為やセキュリティ上の問題を確認した場合はただちに先生または校長に報告する義務がある。 ユーザは脅迫、ポルノ、わいせつ、破壊的、他人に対する人種、出身国、性別などのハラスメントになる内容を送信してはならない。

4.Copyright
著作権により保護されたリソースは著作権保持者の許可の無い限り、個人利用の目的以外では使用してはいけない。 

5.Uploading of Information
生徒は学校のコンピュータにプログラムや画像を含むファイルをアップロードしてはならない。

6.Network Etiquette
オンラインサービスを利用する際には、生徒は礼儀正しく、言葉遣いに気をつけ、他の利用者の邪魔や障害にならないよう配慮しなければならない。 また、自分や別の生徒の住所、電話番号など個人情報はいかなる場合においても発信してはならない。

7.Privacy
他人のEmailやファイルを無断で覗き見したり、改変、捏造してはならない。 

8.Security
ユーザは自分の名前で発行されたアカウントだけを使用し、他人のアカウントを利用してはならない。 利用中にセキュリティの問題が発覚した場合は、他の利用者に見せたりせずに直ちに先生に報告しなければならない。

9.Vandalism
コンピュータウイルスの作成、ダウンロード、アップロードはコンピュータそのものやインストールされたプログラムへの破壊行為とみなされ、これらの行為やハードソフトウエアを含む機材の破損を行った利用者は利用する権利が奪われる。

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